まもなく2012年を迎えて思うこと

 あと2日で2011年が終わり、まもなく2012年が来ようとしている。2010年代に入ってから丸3年が経とうとしている。

 そんな中で、こんなこと言うのも変な話なのだが、私は未だに「2010年代に生きている」という実感がない。気持ちとしては「2008年~2009年に生きている」という感覚でいる。2010年代という時代に突入したことを未だに(気持ちとして)理解できずにいる。

 思えば、小学生のころに自分が10年、20年の先がどうなるかなんて考えもしなかった。自分が少年時代を過ごした1990年代がもう10年以上前のことであるのを思うと、時の流れというものを不思議に感じさせる。

 2011年は災難がいろいろあったが、2012年はどんな年になるのだろうか…。私の大学の先生は「過去を振り返るのも良いけど、未来はもっと良い」というポジティブなアドバイスを教わった。少なくともオープンになった(開放的な)未来は、人々に希望を与えてくれる。朽ち果ててた閉鎖的な空間は抜け出して、開放的な世界へ旅立とう!


スポンサーサイト

『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』

アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~ [DVD]アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~ [DVD]
(2010/04/14)
アンヴィル

商品詳細を見る

 2009年に放映されたドキュメンタリー映画。橘玲さんの『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』で取り上げられていたので、興味がわいてツタヤで借りて観ました。


 アンヴィルはカナダ出身のへヴィメタル・バンドで、多くのロックスターが世に出るようになった1980年代に彼らも名乗りを挙げた。1980年代に彼らは隆盛を極めたが、それは長続きしなかった。

 彼らは人気がなくなってもなお、起死回生のためにバンドを続けている。30年の月日が経ち、メンバーの中心核であるボーカル兼ギターのリップスとドラムのロブは50歳を迎え、体力も落ちて、アーティストとしての素質も厳しくなっていた。

 リップスは学校給食の配送センターで、ロブ建設作業員として働いている。彼らは自慢のロックで食うことが出来ず、違う仕事をして生活している。

 ロックの仕事として、ヨーロッパツアーの参加依頼が舞い込み喜んでいくも、道に迷ってクラブへの到着が遅れたり、演奏したギャラを支払わないクラブのオーナーと取っ組み合いになったり、1万人収容できるコンサート会場で観客がたったの174人など、さんざんな結果となった。ちなみにこのツアーでのギャラもなく、彼らは一文無しになった。

 彼らは新曲発売のためにレコード会を渡り歩き、売り込みをする。しかし、ほとんどが相手にしてもらえず、新曲は発表できないままでいる。隆盛期の頃のマネージャーにコンタクトを取り、新曲を認めてもらい販売を決行するも、「(販売のための)資金がない!」という問題が起きた。資金集めのために新しい仕事を掛け持ちするもうまくいかず、最終的には家族から出資してもらうことになった。

 リップスとロブは50歳を過ぎて、妻子も持ち、ローンでマイホームを購入し、家族からのなけなしの運営資金を提供してもらいながらも、ロックを続けている。ロックが好き好きでたまらない彼らは、起死回生を目指して、これからもロックを続けていく。


 この映画を見終えた感想としては、とても素晴らしい映画だと感じた。というのも私は作中にある彼らの家族愛や夢を追いかける実直な姿に感動したのではなく、「夢を追い続けていくことがどういうことなのか」を現実的に教えてくれたことにある。

 巷には、数あるほどの成功体験談がある。マイケル・ジャクソンやレディーガガのようにスーパースターとして脚光を浴びる人がいる一方、彼らのようになれなかった大勢の人々が背景にいる。

 「そんなの誰でも分かってるよ」と笑う方もいらっしゃると思うが、これはビジネスやギャンブル、政治的・教育的な物事についても同じだ。宝くじなどのギャンブルで一攫千金を得られた人の背景には、それを得られず掛け金をスッてしまった人が大勢いる。ビジネスで莫大な利益を出した経営者や企業の背景には、赤字になったり倒産したりした企業が背景にある。

 そうした事実を伝えずに「やればできる」「夢はかなう」といった自己啓発や抽象的な概念は、人々に希望を与えるが、その大半は成就できずに退場していく。アンヴィルの彼らは退場していないものの、ロックスターになる夢をあきらめずに活動している。

 橘玲さんはボーカルのリップスが夢をあきらめない本当の理由を語っている。

 映画の冒頭で、リップスが廃食サービス会社に出勤する様子が描かれていた。衛星棒をかぶって1日じゅうチキンのから揚げやハンバーグを容器に詰め込むのは、これ以上ないくらい退屈で単調な作業だ。もし夢を諦めてしまえば、リップスに残されたのはこのマックジョブ(低賃金、待遇劣悪、マニュアルに沿うだけの単調で将来性のない仕事の総称)だけなのだ。
  <・・・中略・・・>
 グローバルな能力主義の世界では、夢をあきらめてしまえば、マックジョブの退屈な毎日が待っているだけだ。だからリップスには、夢をあきらめることが許されない。死ぬまでロックしつづける以外に生きる術がないからこそ、滑稽なまでに必至なれるのだ。
 <橘玲『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』より>


 総評としてはオススメできる映画。ぜひ見てみてください。


『アンヴィル!~夢を諦めきれない男たち~』公式サイト


『会社は2年で辞めていい』

会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書)会社は2年で辞めていい (幻冬舎新書)
(2007/11)
山崎 元

商品詳細を見る

 経済評論家の山崎元さんの本。exneetさんのブログである『ニャーキャリ』で紹介されていて、興味がわいたので読んでみました。


 11回もの転職経験がある山崎元さんが、将来のキャリアプラン・キャリアアップを考えるうえで、就職・転職に必要な考え方や方法について書いた本。山崎さん自身の経験や昨今の経済情勢を踏まえて、分かりやすく説明しています。

 本書のタイトルである「会社は2年で辞めていい」は「最低2年は我慢して働け!」という意味ではなく、1つのことを計画・実行するうえでは2年くらいの単位で考えるのがちょうどいい、という意味だといいます(貴重な時間を無駄にしないためにも、会社を「1年で辞めてもいいし、何回も転職してもいい」とのこと)。

 本書の内容について、以下の6つの章から失敗しない就職・転職のためのさまざまな説明がされています。

  第1章:今の時代を生き抜く考え方
       (昨今の経済情勢を考察しながら、キャリアプランに必要な物事を考える)
  第2章:人材価値のセルフマネジメント
       (採用されるに値する人材価値は何か、どう形成していくか)
  第3章:会社の捨て方・選び方(会社選び・退社に最低限知っておきたい考え方や方法)
  第4章:女性のためのキャリア戦略(日本で不利な立場にある女性労働者のキャリアプラン)
  第5章:転職の実際(転職時にやっておかなくてはならないこと)
  第6章:私の転職を振り返る(山崎さん自身の経験から語られる転職後のアドバイス)

 紹介・説明されている考え方や方法は、自己啓発のような抽象的なものではなく、「転職をする時には、転職先が確定してから辞表を出すこと」「会社内での人間関係で、転職の相談を持ちだすのは控えること」など、具体的に書かれています。

 しかし、山崎さん自身が東大卒のエリートであるため、彼の考え方や方法について「本当に自分でもできるんだろうか…」という疑問が出てきます。凡人である私にはハードルが高くて、書いてあることを本当にやりこなせるのかが不安です。ただ、実行はともかく知っていて損はないことばかり書かれているので、読んでみる価値はあると思います。


 総評として、大変素晴らしい本でした。就活をしている自分としては、将来の仕事を考えるうえで参考になる内容がとても多いです。就職・転職を考えている若い方にぜひオススメ!


評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」



ここのところ就活続き…

 学校のことは先月でほぼ済んだこともあってか、こころのところ毎日就職活動で説明会・面接会で出かける日々。時間的な制約はあまりないので忙しくはありませんが、やはり自宅へ帰る頃には疲れてしまいます。午前ではなく、午後から始まるというのが1日の時間のウェイトを占めてしまって、時間的自由がまばらになってしまいます。
 (午前に説明会やってくれた企業は本当にありがたい)

 明日は午前に面接練習、午後に合同面接会に出ます。あと履歴書の手書きも書かなければ…。


 それと話が変わりますが、北朝鮮の金正日将軍が亡くなりましたね。昨日の読売新聞の夕刊は、彼の死去の記事と新型戦闘機に関する記事がトップで面白かったですが(「不測の事態に備えて…」と言わんばかりのトップ記事)。

 2011年は大きな変化が多いですね。日本はおろか世界はどうなってしまうのか、先行きが暗すぎる…。



『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
(2005/02/16)
山田 真哉

商品詳細を見る

 この本はベストセラーになったので知っている方も多いと思います。副題は「身近な疑問からはじめる会計学」。5年ほど前に父がブックオフで350円で買ってきました。私がこの本を初めて読んだのは高校生の頃でしたが、現在でも時たま読んでいます。

 本書は副題にもある通り、会計学を通して身近な疑問に答えていく内容となっております。会計学は難しくてなかなか理解できず、挫折する人も多いといいます。著者である公認会計士の山田真哉さんは、本書を会計学の入門書として、具体的に分かりやすく書いています。

 内容は「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?(利益の出し方)」を含め、
「ベッドタウンで高級フランス料理店の謎(連結経営)」
「在庫だらけの自然食品店(在庫と資金繰り)」
「完売したのに怒られた!(機会損失と決算書)」
 などの計7つのエピソードがあります。これらの疑問に会計学を用いて、簡潔に分かりやすく答えていきます。

 また、各エピソード内にお金(会計・経営)に関する基本的な知識・考え方も書かれています。利益を出すためには「売り上げを増やし、費用を減らす」という当たり前の概念から、多くの数字からポイントとなるものに注目して適切な勘定を打ち出す「数字のセンス」などが紹介されています。


 総評としては、とても素晴らしい本でした。会計だけでなく、お金に関する入門書としても最適です。オススメ! ベストセラーになったこともあり、今ならブックオフで105円で安く買えます。これから買う方はそちらをどうぞ。



公認会計士 山田真哉工房