TPP参加表明について思うこと

 最近テレビでも新聞でも、マスコミが取り上げるニュースはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関する話題で盛り上がっている。ご存知の通り、TPPは太平洋に面した一の国々が、貿易するうえでの関税などの貿易規制を撤廃し、貿易での自由競争を活性化させようという協定(詳しくはWikipediaを参照)。

 TPPに賛成するべきか、反対するべきかで専門家の間でも議論が分かれているが、半分以上の専門家は賛成の意識が多い。私の知る限りでは、橘玲さんは自身のサイトで、城繁幸さんは自身のブログで、山崎元さんは自身のツイッターでTPPに関する話題を取り上げ、肯定的な意見や主張を述べている。

 私個人としてもTPPは賛成だ。賛成の理由については、橘玲さんや城繁幸さんが話していることと同じ。自由貿易によって、これまでグローバル経済で生み出されたより良い財やサービスを享受でき、自由貿易が活性化する中でアダム・スミスの「見えざる手」が働いて、世の中の経済情勢自体も良くなるからだ。無論、今後の野田総理の交渉・決断次第で、TPPによる日本への恩恵はどれくらいのものになるのか分からないが、少なくともこれまでの日本暗い経済情勢にいくらか希望の光を挿すことぐらいはできるはずだ。


 その一方日本国内では、野田総理自身はTPPの参加に肯定的だが、亀井静香含むTPP反対勢力は「日本の農家は経済的に危うい状況に置かれているのに、TPPで彼らをより苦しめる気か!」とデモを起こすほどの猛反発。これはTPP参加によって、日本の農業に経済的な大打撃を受けてしまうことがあげられるからだ。

 戦後日本政府が復興を名目に自国の農業(特に米)を保護してしてきた経緯がある。それだけでなく、少子高齢化による地方の過疎化や後継者がいないという問題もあって、日本の農家を今まで以上に保護して国産の米を守ろうという主張もある。そうした保護された中で行われてきた日本の農業だが、TPP参加となっては、安価な外国産の農作物が入って来るし、何より米までもそうなったら「外国産の不味い米を食うハメになる!」と反論する。城繁幸さんはTPP反対派の意見に、詳細の説明がなされているリンク付きで厳しく反論している。

「でも、コメは日本の心だ!」

田舎出身者なら知ってると思うが、米農家なんてもう死に体でしょ。平均年齢65歳超、
小規模農家で兼業がほとんどだから、あと10年もすれば引退して廃業する農家多数。
日本のコメを守れって言うんならおまえが今すぐ田舎行って米農家やれと言いたい。

「農業の守り方を間違った」元農水次官の告白

TPPは食料自給を考える最後のチャンス

及び、一連の「山下一仁の農業政策研究所」もオススメ。

 <joe's Labo「TPP関連オススメリンク集 あるいは「ユニクロも牛丼もいらない」というリッチな君へ」>


 城繁幸さんの反論ももっともだが、個人的にTPP反対派の意見に聴く耳を持てないのは、名目は何にせよ農家が政府によって保護されているという状態だ。いくら農家が危機だからと言って、この先も保護をする必要があるのだろうか。戦後の復興という名目は60年以上経た現在は十分すぎるくらいの達成済みだし、キノコの生産で大成長したホクトのように無理に保護なんかされなくても成功している農業もあるのだ。

 それに保護という名目で、訳のわからない公の団体が設立されたり、何かしらの施設が建設されたりする。これらは結局、政治家や官僚の天下り先や特に使い用途がないハコモノだったりするのだ。農業に限らず、日本政府が保護などの名目で活動・援助してきたことは、後々になって単なる税金のバラマキでしかなかったという事実がワンサカある。こうした過去や事実がある以上、いまさら政府に「保護しろ!」と叫んでも、効果があるとは思えない。結局は一部の人間しか得をしてない。こんなことをするなら、ベーシックインカムなどの小さな政府でできる必要最低限の社会保証の導入を叫んだ方がまだ説得力があるだろう。


 TPPの本格的な参加が実現できれば、私たちにより大きな経済的希望が待っている。それと同時に、私たちは自分の人生を自由にするための経済的チャンスも到来するかもしれないだろう。


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