それでもベーシックインカムに反対できない(3)

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 橘玲さんの意見とは反対の立場から、BIについての私の意見を書いてきましたが、これまでに書いたことの中には、橘玲さんが述べた別の意見を参考にしています。橘玲さんはこれまでの著書にて、「人生をネガティブな側面から考察し、そこからどのように生きるか」という人生観を書いています。これに私も賛同して、彼の著書を読んでいます。

 しかし、だからこそBIには反対できません。人生がネガティブなものであり、それが人間の生まれながらにして遺伝的に刻みつけられている要素であるとしたら、それを運命(宿命)と言うほかありません。多くの人々が自力で制御できない不条理な人生に悩まされ、必要最低限の生活もままならないとしたら、この世に生を受けたことを悔やんで、餓死するか自殺するしかありません。

 私は「行政処置で社会的弱者を救済しろ!」「労働者の権利も認めろ!」といった、堅苦しいことを言うつもりはありません。ただ、人々が真の「自由」を得るためにはこのBIこそが一番の妥当な方法だと考えています。自由という言葉は抽象的ではありますが、歴史的にみても、多くの人々が求めてやまないものです。

 BIの存在意義は「必要最低限の保障」とはなっていますが、BI自体の使い道については自由です。生活費にまわそうが、趣味・娯楽・ギャンブルの費用に使おうが、勉強のための学費に使おうが、何に使っても自由です。受給資格に性別・年齢・職歴・住居問わず、国籍があれば誰もがもらえます。BI以上の収入があっても支給されます。BIは、個人が自由な生活を送るうえでの最低保証額をほぼ無条件で支給します。BIほど、多くの個人が自由な生活を送ることを可能にする方法は、他にあまりないと思います。

 BI自体まだほとんどの国で実施されたことのない経済政策ですが、やってみる価値はあると思います。日本のみならず、アメリカやヨーロッパなどの多くの先進諸国が不景気の波にさらされ、なす術なしの情勢下で足掻いています。そうした情勢だからこそ、BIのように「無条件で国民に最低限の保障を支給する」といシンプルな方法が、解決策として最もてっとり早い解決策ではないでしょうか。

 BIによって、将来の世界がどのように変化するかは、私には分かりません。ただ、あえて予想するならば、その世界は学校の教科書通りのようなつまらない世界ではなく、色鮮やかな刺激もあれば、青々とした心地よさもあり、それらを自由に選んで享受できる。そんな世界が出てくるでしょう。もしそうならば、BIはある意味、世界の人々にとって、「経済における最後砦」かもしれません(それ以外の政策で可能なものがあるならば、それも調べてみたいですが…)。


 今回の記事は3回に渡るほどの長文になってしまいましたが、今回のBIの意見で橘玲さんの考え方を全否定しているわけではありません。「BIによる個人の国家への依存」など、BIのデメリットが社会にどれほどの悪影響を及ぼすか、なかなか見極めが難しいところがあります。それでも、BIほどシンプルな仕組みの経済政策はないと思いますし、仮に施行できたとしたら、無条件でもらえるのですから、大衆の多くは文句なく受け取るでしょう。

 ただ、そこまで辿り着くのには、日本の社会構造・社会情勢を変える必要は当然ながら避けられないでしょう。しかし、そこを避けてしまったら、日本はこれまでの惨事を繰り返し、どん底になるまで悪くなるだけです。「大阪維新の会」のようにアクティブな行動を行い、批判覚悟で社会構造・社会情勢を変えたい人々を私はぜひ後押ししたいです。その私自身も何かしらのアクションを行い、真の自由を獲得したいです。私にとってBIはその1つだと考えます。

 ネガティブな事実を受け入れ、そこでやれる範囲の自分のできることをする。人々はその中で見出すかすかな光を「希望」と呼ぶ。


<参考>
Wikipedia「ベーシックインカム」
ベーシックインカム・実現を探る会
橘玲『知的幸福の技術』
橘玲『残酷な世界で生き延びるたった一つの方法』
橘玲『大震災の後で人生について語るということ』
堀江貴文『お金はいつも正しい』
堀江貴文『格差の壁をぶっ壊す!』
高村友也『Bライフ』


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コメント

No title

BIのひとつの課題は、支給が月8万と仮定して、一億人ベースの国では年間100兆近い予算が必要なことだよね。これはどんな国でも達成できない。
BIの予算が税収になるのか疑問だけど、プライマリーバランスを黒字にするには現行の税(年金含む)をほぼ倍にしなければならない。
消費税も上がるだろうけど、おそらくメインは所得税。
どの経済層にどれくらいの配分の負担をかけるのかが一つの議題だけど、「働けど働けど、暮らし豊かにならず」では仕方がない。
そもそもBIを達成すると、現行と比べて、「どの層」が「どれくらい」「利益を得るのか/負担になるのか」が不明瞭。
BIのマグネット効果がどの程度、高所得者に影響を与えるのかとかも考えてみるといいよ。
子供を生めば生むほど、家庭での利益が増えるのはいいね。労働していない人口も同時に増えるから、負担は徐々に増えていくだろうけど。
その辺も考察してみるといいよ。
就労ディスインセンティブがBI原資を掘り崩すこと、財源、機会費用の喪失とか、まだまだ課題はいっぱいあるから、その辺も併せて考えてみて。

No title

>yottaさん
コメントありがとうございます。

BIについて、私なりに考えをガーッと書いてみました。
yottaさんの指摘通り、まだまだ具体性に欠けているところが多いと、痛感しています。

上記のコメントにて指摘されていることをいろいろ考えてみようと思います。
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まとめteみた【SUMMER OF FREEDOM】

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