『食い逃げされてもバイトは雇うな』

食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)
(2007/04/17)
山田 真哉

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 ベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(以下:さおだけ)の著者である公認会計士の山田真哉さんが書いた本です。副題は「禁じられた数字〈上〉」。本書は上巻であり、下巻である『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大違い』とのセットで、内容がキッチリまとめられています。

 本書では身近な物事を通して、身の回りにある数字から、物事の本質や理解を深めることについて書かれています。そのことを本書では「数字のチカラ」と呼んでいます。『さおだけ』でも「数字のセンス」という名目で数字に対する見方について書かれていました。

 タイトルにもなっている「食い逃げされてもバイトを雇うな」とは、飲食店(本書ではラーメン屋)でちょっとばかし食い逃げ事件が起きても、防犯対策でバイトを雇わない方が、数字のチカラから考えたら得をするというもの。

 ではその数字のチカラとは、どのような内容なのか。まず、数字には以下のような基本的なルールがあると4つのルールがある、と山田さんは言います。

  1.順序がある
  2.単位で意味を固定する
  3.価値を表現できる
  4.変化しない


 たとえば、1には「Web2.0」のように、2という数字から「1があったんだ!」と思わせてしまう順序表示のルール。3には「この絵には10億円の価値がある!」というように、物事の価値(順位、大小、高低など)を表すことができるルール。

 上記の4つのルールから数字を利用して、他者の信用を得ることができたり(「地域実績No.1」の宣伝文句)、物事の結果を判別して一喜一憂することができます(株価の変動など)。

 逆に数字によるドライな側面によるネガティブな要素も(「ノルマ50件以下はクビ!」など)あり、人に恐怖を与えたりします。山田さんはこれを「数字の暴力性」と呼んでいます。

 他の事例としては、「6時53分待ち合わせ、中途半端な数字にしたのはなぜか?」「タウリン1000ミリグラム、実は1グラム!」など、一瞬「あれ!?」と思わせるような数字の表現が紹介・解説されています。これらの数字の見方や意味を理解することで、ビジネスや経済などに応用できる実用的な要素が満載です。


 読み終えた感想ですが、大変素晴らしく面白い内容でした。身近な話題を取り上げて、身の回りにある数字を分かりやすく解説する山田さんの才能が見事! 解説には「これはそういうことだったんだ!」と納得・理解できるものが多くて、分からないところ・理解できないところは1つもありませんでした。前作の『さおだけ』よりも読みやすさがアップしています。

 『さおだけ』同様、オススメの1冊。本書もかり売れたのか、現在は高確率でブックオフにて105円で買えます(私は105円になってから買いました)。皆さんもぜひ手に取ってみてください。



公認会計士 山田真哉工房


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