『ビンタ本』

ビンタ本―IID世田谷ものづくり学校スクーリング・パッドの挑戦ビンタ本―IID世田谷ものづくり学校スクーリング・パッドの挑戦
(2006/11)
スクーリングパッド「ビンタ本」編集制作チーム

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 たまたま無料でもらった本。副題は「IID世田谷ものづくり学校 スクーリング・パッドの挑戦」。

 副題にある「スクーリング・パッド」とは、現場経験豊富な講師と互いの意見や創作を出す学生で行われる実践的・体験的学習を主とした教育システムです。それがおこなれている学校が、東京都世田谷区にあるIID世田谷ものつくり学校。校舎は統廃合で廃校になった公立学校の校舎を転用・改築して使用しており、教育機関や企業などの様々な団体や組織がIID世田谷ものつくり学校にオフィス・作業場を構えています。

 本書は、それらの教育機関や企業などの関係者が語った仕事や人生に対する教訓や考え方について、書かれています。本書は厚さが2cmもあるのですが、中身は写真やイラストが多く、文字が大きかったり、文章も短めだったりと、エッセイ本のような感じで読みやすい。


 では、本書の具体的な内容をザックリと紹介。

 教訓や考え方を語る方々は様々いて、人気パティシエの辻口博啓さんもいらっしゃいます。あまりに人数が多いので、ここでは私が印象に残ったものを引用(一部編集して)紹介。

【アイヴァン・ドレイクさん/デザイナー】
 「とんがっている」クギは、「ものすごい」とんがっている。ものすごい強いし、自分の信念は絶対曲げない。「Super Creative」と人はよく言うけれど、そういうプラスの面もあると思うんですよね。だからいくらでも打たれて、でもがんばってとんがっている。

【渡辺潤平さん/コピーライター】
 鈍っている暇があったら、決めちゃった方がいいんじゃないかな。どうせ決めなきゃならないことは、早く決めちゃった方がラクなことが多いと思います。今回の(事務所の)移籍も英断したつもりは全然なくて、何かを決めるときにはいつも、後悔の量が少ない方を選ぶようにしているんです。それがぼくの唯一の判断基準かな。

【本田隆二さん/実業家・講師】
 私にはもともと能力がなかったんだと思います。それを認めることが能力やったんです。そこから自分の「ココロのデザイン」がはじまりました。
 (中略)
 そして、自分の心をたのしく感じれるように「ココロのデザイン」をしてみました。失敗をおそれず、できないなら出来るまでやればいい。「何が問題なのか? ではなく、何をどう改善したい! かが重要なんだ」。



 本書の終わりの方にあるページに、スクーリング・パッドの学生のインタビューが掲載されています。高校を中退した方、家業の町工場の経営者、産休中に入学した方など、経歴はさまざま。こちらの方を読んでいると、「自分もやらなきゃな!」とポジティブになれます。


 読み終えた感想ですが、悪い本ではないものの、正直ちょっと微妙でした。この手の教訓本は、ガツガツした上昇志向の自己啓発にちかいものがあるため、内容が抽象的でピンとこないところがあります。以前紹介した伊藤洋志さんの『ナリワイをつくる』を読んだ後だと、そのピンと来なささが余計感じました。

 ただ、本書の終わりの方にあるページに、スクーリング・パッドの学生のインタビューはとても良かったです。本書の出版は2006年で、現在(2012年)から6年経っているので、彼らのその後がどうなったのか気になるところ。

 とりあえず、息抜きで軽くサクッと読んでみるにはちょうど良いかと。


IID世田谷ものづくり学校


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まとめ【『ビンタ本』】

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