『増補 経済学という教養』

経済学という教養 (ちくま文庫)経済学という教養 (ちくま文庫)
(2008/07/09)
稲葉 振一郎

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 京大卒のニートphaさんの著書『ニートの歩き方』で紹介されていた本。興味が湧いたので、読んでみました。本書は2004年に出版されたオリジナルに、新しく文章を加えて文庫化したもの。


 本書は文字通り経済学の本。経済学の本といっても、著者曰く「素人の、素人による、素人のための経済学入門」とのこと。まどろっこしい言い方ではありますが、「経済学の玄人が素人向けに書いた入門書」ではなく、あくまで「(経済学に精通していない)素人が、同じ素人に向けて書いた入門書」であるとのこと。

 人間が生きていく以上、経済とは無縁ではありませんので、経済学は教養レベルの知識として理解するべきだと述べています。本書では経済学を損得を生み出す道具として取り上げられているのではなく、あくまで人文科学的な論考で取り上げています。

 本書では、経済学を学ぶにあたって現実の経済問題「不況・不平等・構造改革」の3つのテーマを中心に取り上げています。いずれも日本経済において、いろいろと議論されているテーマです。それらのテーマをもとに、経済学の理論や知識を出し、それらの解説を行っていきます。


 読み終えた感想ですが、正直難しかった。「入門書」となっていますが、巷の本屋で売られている入門書や解説書を連想すると、しっぺ返しをくらいます。

 本書の内容はかなり学術的な論点から書かれており、随所に出てくる論考もけっこうも難しい。著者の文章もくどくどしたまわりくどい感じの読みづらさがあり、書かれている項目によっては「あれ? ここで書かれていることの結論がわからない」と思ってしまうこともしばしば(私のオツム問題かもしれませんが…)。

 さらに本書には索引がないため、再度確認したい単語や理論があっても、それらを探すのが面倒。残念ながら、なかなか理解が進みませんでした。本書で出てくる一部の理論では、過去に橘玲さんが自身の著書で解説していますが、橘玲さんの説明の方が分かりやすい(比較優位の理論の説明など)。

 正直あまりオススメしません。なんとか読み終えた後、本書の内容を理解し直そうと再度読みましたが、途中でギブアップ…。

 Amazonのこちらのレビューでも書かれていますが、本書は「素人のための経済学」ではなくて、「社会派思想家のための経済学」といった内容。経済学の入門書や解説書を読みたい場合は、本書ではなく、巷で売られているもので充分かと。


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