少子化は良いことだ

 世間で騒がれている少子化ですが、私は「少子化は良いことだ」と考えています。これを言うと「なにバカなことを言ってるんだ!?」と感じる方も多いと思いますが、私が良いと考える理由を聴いていただきたい。理由は以下の3点です。

1.日本の国土から考えて、現在の人口は多い

 日本の人口はおよそ1億2000万人ですが、正直この人口はかなり多い方です。日本の国土の面積自体は378平方㎞と、ドイツ(357平方㎞)やフィンランド(338平方㎞)よりいくらか大きい程度。人口もドイツはおよそ8200万人、フィンランドはおよそ517万人と、日本とは大違い。ヨーロッパの場合はほとんどの国の人口は5000万人越える所はとても少なく、たいていは1000万人前後、あるいはそれ以下の人口の国が多いです。アメリカの人口はというと、2億8000万人ほど。あれほど広大な国土を持つにも関わらず、人口は日本の2倍ちょっとと、皆さんが思っているよりも少ない方なのです。

 人口は少ない方が社会保障などの自国の救済政策は取りやすいです。また食料自給率の問題でも、よほどの大都市でない限り、その他の土地は農業や林業などに活かすことも可能です。人口が多い国では、土地は人々の居住環境の場などに活用されるため、いざ農地を持とうとすると、なかなか持てません。

 北欧などのヨーロッパ諸国で「社会保障が充実し、国の財政が潤う」といった話を時たま耳にしますが、そうした国々では「人口が少ない」というのも一つの特徴になっているのです。


2.日本の経済(雇用)情勢は依然として変わらない

 これは「少子化が改善すれば日本の経済(雇用)情勢も改善される」といった意見ですが、私はこの意見の可能性は低いと考えます。日本の企業は今まで「年功序列・終身雇用」の雇用スタイルが多かったですが、バブル崩壊後の大不況により、こうした雇用情勢は崩壊。おまけに新卒採用でないと、その後の就職に不利と言う、狭い正規雇用採用。近年には賃金の安い外国人労働者の採用により、日本の労働者の採用自体が危うくなっています。こうした情勢は今後も大きくなるでしょうから、依然として生まれてくる若い世代の大半は雇用に苦労を強いられます。「子供が増えれば税収が増えて、高齢化に対応できる」との意見もありますが、これも「子供達が正規雇用の職に就いて、安定した生活が送れたら…」の話。安定した生活が望めるかどうかとても不安定なのに、彼らからの税収を期待するのは本末転倒です。

 急成長を遂げる中国などのグローバルな経済の中では、日本での経済成長は今後大きな変化は期待できそうにもないでしょう。日本は科学技術の高さが未だに海外でも好評を得ていますが、近年は海外からのライバル企業の出現・進出により、競争が徐々に激化。この競争の中で活躍できる日本の企業はほんのごく一部です。
日本での雇用が増える余裕は、もはやあまりないのです。


3.生まれてくる子供の倫理観

 少子化というと単に「子供をたくさん産めばいい」という意見がありますが、私はこの意見は絶対に反対です。生まれてくる子供は、生まれた時代・場所・親を選べません。子供が出来る前ならまだしも、産んでからでは遅いのです。たとえ少子化対策が成功して、出生率が増えても、育った子供に対する社会環境が整備されないままでは、彼らが一般的な生活を送るだけでも、安定して送れるかどうか不安が大きいです。これでは生まれてきた子供がかわいそうでなりません。「移民を受け入れて、人口を補おう」とする考え方も同じです。単に頭数を揃えただけでは、人間一人一人の生活まで保障できることは全くなく、むしろそのツケが後々回って来ることになります。

 過去に「女性は産む機械」「子供を産む女性は健全だ」と問題ある発言をした某大臣がいましたが、これも「子供をただ産めば良い」という考え方にしか聞こえません。もし子供を産むかどうか悩む人が「子供を育てる精神的・経済的余裕がないから子供を産まない」という選択肢を選ぶことは、決して悪いことではありません。親・子供ともに、精神的にも経済的にもゆとりがあってこその子育てだと考えます。


 以上が私の考える理由です。

 「じゃあ、どうすれば日本は良くなるの?」という反論があると思いますが、私は日本がヨーロッパ諸国のような、こじんまりとした国家に変化していけば良いと考えています。人口を増やして国勢を良くするのではなく、少ない人口、今いる国民によって、人々の生活を豊かにしていく発想です。北欧での成績評価の高い教育指導やオランダのワークシェアリングには、この発想がよく活かされているように思えます。こうした国々は元から人口はそう多くありません。だからこそ、現在いる国民のことを考えて、彼らが納得できる政策を打ち出しているのです。彼らが元気になれば、間接的に自然と国力の回復にもつながっていきます。いちいち新しい世代の産出だけにこだわっているのは、新規顧客の獲得ばかり目指す商売と同じで、非常に疲れます。

 無論、こうした社会はすぐには実現できません。ゆっくりと無理なく進めるペースで変えていけば良いのではないのでしょうか。少なくとも、将来の子供たちが負担させられるツケは減らせるでしょう。


<参考>
Wikipedia「少子化」

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コメント

全くもって正論です。少子化はいい事ですよ。
日本は狭い国土に人口が多過ぎます。労働力は余っています。労働力が足りなくなる心配なんてする必要はないのです。よくニートや専業主婦が叩かれますが彼ら彼女らは好きで働かないのではなく働きたくても働けないのが現実です。女は若くて綺麗じゃないと雇わないという考えを変えるだけで、働く女性も増えるでしょう。
少子化対策には絶対反対ですし、移民も不要です(民族差別的感情に基づく移民反対論は許せませんが)。

No title

コメントありがとうございます。

移民を受け入れると日本人を雇うより人件費が安く済むので、経団連などの経済界のお偉いさん方がこぞって移民の受け入れを積極的に行えるよう、政府に要求しています。
ただ、日本では移民の受け入れを積極的にやってなかったということ(これは現在でも同じですが)と、欧米に比べてビザなどの受け入れ条件も厳しかったりするので、移民政策が上手くいく可能性は低いと思います。

>よくニートや専業主婦が叩かれますが彼ら彼女らは好きで働かないのではなく働きたくても働けないのが現実です
ニートやフリーターなど、社会的立場弱い人には働けない現実が確かにあります。
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