5万円でつくる快適なハイテクトタン小屋

 先週の土曜日に買った雑誌『ビッグイシュー VOL.226』に面白い記事があったので、紹介する。

 それは南アフリカのタウンシップと呼ばれる旧黒人居住区で、「iShack」と呼ばれるトタンでできた小屋について書かれた記事。下記は、その記事の一部。

5万円でつくる快適なハイテクトタン小屋
【藁、石炭で高い断熱性 夏には自然の風が通る】
 人口の13.6パーセントが今も仮住居で暮らす南アフリカ。特に、タウンシップと呼ばれるアパルトヘイト時代の旧黒人居住区の住人は、定住用住宅を持てるまで長年待機しなければならないことが多い。ステレンボッシュ大学のマーク・スウィリング教授と学生のチームは、彼らの生活状況を少しでも改善しようと「iShack(アイシャック)」と名づけた小屋を考案した。
 このiShackは、もともと南アフリカに数多く存在するタウンシップのトタン屋根を再設計したものだ。開発に先立ち、スウィングたちは4500人が暮らす近隣のエンカニニ地区を調査に訪れた。
 エンカニニは、正式な居住地として行政から認定されていない。そのため電気もなく、水不足で、基本的なサービスもほとんどなかった。
 そして今年、手始めに4軒の試作版iShackがエンカニニに建てられた。そのうちの1軒、ビクター・ムテロが住む小屋の上には、75ワットのソーラーパネルが4つ設置され、4つの室内灯、冷蔵庫、テレビとDVDプレイヤー、セキュリティ用のセンターライト、そして最も重要な携帯充電器に、電気を供給している。



 トタンを用いた住居で、掲載された写真を見てみると、小屋そのもの(!)。小屋という形での住居といえば、『Bライフ』の高村友也さんの小屋を思い出す。まさにスモールハウス。

 この住居はソーラーパネルによる電力供給のほか、傾斜となっている屋根は、雨水を溜める仕組みになっているという。これは地域で深刻な水不足の解消に役立っているという。

 しかしiShackの最大の長所は、建築費用が安い点だろう。労働力と輸送にかかる費用を除けば、約5100ランド(約5万円)で建てることができるが、これは周りの同じような小屋作りに必要とされる7000ランド(約6万7千円)より、かなり低価格だ。当初住民たちはiShackを疑いの目で見ていたが、現在ではみながほしがっているとムテロは言う。



 5万円という価格は驚きだ。高村さんのスモールハウスでさえ、10万円という安い費用だったのに対し、それの半額となる5万円でできるというのは更なるローコストだ。

 このiShackの小屋生活だが、本当の目標は小屋から一般的な定住型住宅への転居にあるという。住民は、この小屋生活でストップせずに、住宅を手に入れられるようになるまでが目標なのだという。そうしたことから、国家事業ではなく、民間事業としてこのiShackの活動は続けるのだとか。

 日本ではこうしたスモールハウスのような住宅に住むことの制限が高く、なかなか住めない。住宅のハードルが高いために、社会的弱者がなかなか住居を確保できないという現状がある。「住所不定」というレッテルから社会的信用も得られない現状もある。

 日本もこうしたスモールハウスに住むことへのハードルを下げればいい。不景気だなんだで不動産というものがそう簡単に売れない以上、高価なマイホームばかりを売らせる社会構造にしていては、何も解決できないそうにないのは言うまでもないだろう。

 「スモールハウス(小屋)」に住むという発想も取り入れ、そこから住民が何らかの社会活動や個人活動に取り組むなり、就労に取り組むなり、といったスタートを持たせるようにすることが大事ではないだろうか。


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