ここがダメだよ『戦国BASARA3』

 数日前まで、私は『戦国BASARA3(以下:B3)』をプレイしていた。

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(2011/06/02)
PlayStation 3

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 戦国BASARAシリーズといえば、カプコンが開発する戦国時代をテーマにした無双系アクションゲームである。コーエーの戦国無双シリーズとは対を成すシリーズ作品である。このシリーズは、開発スタッフが堂々と戦国無双のパクリであることを公言したり、ぶったんだキャラ設定や世界観により、好き嫌いや賛否両論の激しい作品でもある。

 私の戦国BASARAシリーズの初プレイは、PS2の2だった。当時は『戦国無双2』にもろハマっていたこともあり、対を成す戦国BASARAシリーズがどんなものか気になっていたので、当時2000円で発売された2の廉価版を購入してプレイした。

 だが、残念ながら戦国BASARAシリーズは私には合わなかった。ぶったんだキャラ設定や世界観が合わなかったし(私は、歴史物は硬派なデザインの方が好みなので)、ゲームとしての面白さや体裁も断然『戦国無双2』の方が上だと感じたからだ。

 とはいえ、つまらないかというと決してそうではない。ゲームとしての面白さや体裁はそれほど悪いものではなかった。そうしたところは、老舗ゲームメーカーであるカプコンの誇れるところであろう。「無双系アクションゲームとしては悪くないので、元祖であるコーエー以外の無双アクションをやりたくなったら、戦国BASARAを」と思っていた。それから数年が経ち、最近になってB3に手を出したのである。

 で、このB3だが、あまりのダメな出来に途中で辞めてしまった。数人分のストーリーをクリアしたものの、あまりに面白くないので、すべてのストーリーをプレイする気も失せてしまった。古本で安く買ったオフィシャルガイドブックを参照しながら、プレイしていたのだが、それでも満足できる面白さにはならなかった。そうしたもんだから、PSmk2へ投稿したレビューも評価を低くした。

 今回の記事は、B3のダメなところについていろいろと書いていく。


 まずプレイして最初に気づいたのは、PS3とは思えない粗いグラフィックだ。PS2のグラフィックをHD化したような出来で、全体的にオブジェクトの粗さが目立つ。B3はWiiとのマルチプラットフォームで発売されたが、このグラフィックだと明らかにWiiに合わせて開発したとしか思えない。海外のゲームなどで次世代機・現行機と幅広く展開している場合、各々のハードに合わせたグラフィックで開発することがあるが、B3はそうではない。

 「グラフィックが粗くても、その分敵の表示数が増えて、ワラワラ感が出ているんじゃないの?」と思われた方もいるだろう。だが、結局ワラワラ感は大してない

 B3は、ステージ内にある敵拠点を次々と落としていくことで最終目標である敵総大将激破を目指すのだが、拠点を落としてしまうと敵兵がちりぢりに逃げ出してしまい、敵撃破数をあまり稼げなくなっている。画面に表示される敵も、PS2時代と大して変わらないため、普通にプレイするだけだと敵撃破数は500人もいかないことがほとんどだ。PS3になってから500人はおろか1000人斬りまで容易にできるようになった近年の無双シリーズと比べると、この激破数が無双系アクションゲームしていかに致命的であるかがお分かりいただけるだろう。

 それでも順次続けてプレイしていくと、次は水増しだらけで変化に乏しい冗長なストーリー構成にうんざりすることになる。どのキャラのストーリーも平均8ステージほどをこなして、1周分のストーリーが完結する。大抵のステージは出陣前にどのステージに向かうかを選ぶ分岐点があり、プレイヤーがそれを任意で選ぶことにより、ストーリーの内容に変化が生じるというもの。

 ストーリーの構成自体のコンセプトは悪くない。むしろ多様な分岐点があるストーリー自体がこれまでの無双シリーズでもなかった新しい試みである。それだけ聞くと面白羽そうに感じるかもしれないが、そのコンセプト自体を疑うぐらいにB3のストーリー構成や求められるプレイはうんざりするものである。

 ストーリーの内容であるが、水増しと言っても過言ではないほど、あまりストーリーと関係しないステージを延々とやらされる。ステージの中には専用のイベントムービーの挿入がされるステージがあるが、中には使い回しがある。戦闘中の会話が変わるだけで、それ以外は何も変わらないというステージも多い。このような内容のため、数人分のキャラのストーリーをクリアした頃にはもううんざり感が半端ないのだ。「ストーリーに深く影響するステージなんて、本当は4つくらいじゃないのか?」と疑いたくなるほどに多すぎる。

 ストーリーの展開も、関ヶ原の戦いを主軸に描かれているが、徳川家康や石田光成といった主要なキャラ以外は関ヶ原そっちのけで、各々の思惑に沿って戦いに参戦する。関ヶ原が舞台である必要性も感じない。

 また、B3のストーリーでは専用の装備アイテムや仲間になる副将をゲットできたりするのだが、これらを集めようとすると必然的に周回プレイが必要になる。つまり、1周するだけでもうんざりするくらい面白くないストーリーを周回プレイしないとコンプできないやりこみ要素なのだ。これは苦行以外の何物でもない。

 ストーリーがそんな出来なので、公式サイトでも紹介されているB3の登場キャラには納得のいかないものになってしまっている。前田利家や上杉謙信は操作することができないうえに、武田信玄や豊臣秀吉はストーリーの都合上ムービーのみの出演。鶴姫やお市などの関ヶ原に無縁なキャラが出ているのだから、もう関ヶ原にこだわらずにキャラを増やしても良かったはず。ストーリーも既存のものを半分に減らし、残りの半分をそうしたキャラのものに充てれば充分なストーリーとボリュームが出来上がる。


 いろいろと悪いところが目立つ今作ではあるが、改善すればそれなりに良くなる作品ではあった。だが、その改善点に着手しないまま発売に踏み切ったカプコンの姿勢と判断には正直ガッカリせざるを得ない。この痛手はかなり大きい。もう今後、私が戦国BASARAシリーズをやることはないだろう。


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