『ポケットモンスター THE ORIGIN』

 2013年10月と、今からほぼ1年前に放映されたポケモンのアニメ『ポケットモンスター THE ORIGIN(以下:オリジン)』。ポケモンのアニメと言っても、サトシを主人公とした15年以上続けているシリーズ(以下:通常版)とはまた別のもの。「『ポケットモンスター 赤・緑』を遊んだみんなへ」というキャッチコピーの通り、今作はゲームボーイ(以下:GB)の赤緑を当時楽しんだ世代向けにアレンジされた作品。

 私は今作を、去年のツタヤのフィリーマガジンで知りました。最近になってその存在を思い出し、ツタヤで借りて観ました。


 今作は、通常版のものとは違い、あくまでGB版赤・緑に忠実に沿って描かれています。

 主人公はマサラタウン出身のレッド、ライバルのグリーン、ポケモン図鑑を渡すオーキド博士など、赤緑世代にとってお馴染みのキャラ達。オーキド博士やジムリーダーのタケシなどを演じている声優さんは通常版とは別の方が演じています。

 ストーリーの展開も、GB版赤・緑にならった展開。通常版とは違い、先々で起こる戦闘やイベントは本筋と関係ないものはほぼカット。残念ながら全4話という尺の都合上、ストーリーの内容は「ポケモンの選択・ニビジム戦」「ポケモンタワーの幽霊戦」「トキワジム戦」「最終決戦とその後」くらいしか再現できていません(4話だけですべての内容を表現すること自体無理があるのですが…)。

 ストーリー内には、赤緑世代にとって思わずニヤリとしてしまう要素が満載。オリジナルをアレンジしたBGMやゲーム内で登場したセリフなど、他にもさまざま。


 で、観終えた感想ですが、それなりに面白いとは感じたものの、驚くほどの面白い作品ではありませんでした。

 確かに赤緑世代に向けた懐かしさをちりばめたストーリーを構築していますが、いかんせん中途半端な感じがします。

 懐かしいと感じる要素(セリフや演出)の中には中途半端に組み込まれていたりするものもあって、観ていて無理やり感じがします。と言うのも、懐かしさを表現するなら、『ALWAYS 三丁目の夕日』のように、とことん世界観や設定にこだわってほしいんですよ。ジム戦とかイベントがかなりハショられているし、宣伝が如くポケモン最新作の要素も入っていたりします。個人的には、そうしたところが尚更中途半端な感じを作ってしまっているように感じます。

 あと、個人的に今作でガッカリしたのは、登場する街の描写。2Dグラフィックをそのまま描いたような絵(ゲームで2~3つの建物があるだけで表現されている街を、そのまま絵にしたような感じ)は、観ていてげんなり。ヤマブキシティのシルフカンパニーのビルは、まるで中小企業の雑居ビルのよう…。

 通常版でも街が出てきましたが、現実世界の街のようにとても全てを表現しきれないほどのリアルな街が描かれています。それを今作でも描かれていなかったのは致命的(アニメだからこそ、絵で表現できる世界の広大を実現できるはず)。当時の私はサトシたちが冒険をして新しい地に行くことにワクワク感を感じていたので、そうした感じを思い起こすリアルな表現を欠くのはいかんせん納得し難い。


 少々辛口な記事になってしまいましたが、面白い作品です。赤緑世代の方は必見です。


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