『龍が如く』レビュー

龍が如く PlayStation 2 the Best龍が如く PlayStation 2 the Best
(2007/12/06)
PlayStation2

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 数年前に従兄弟からもらった『龍が如く 見参!』が面白かったので、シリーズ初期の作品である『龍が如く』の1と2をプレイすることを決意。ブックオフにて中古250円と安かった双方を購入し、今回1をクリアした。そのレビューを書いていく。

【概要】
 『龍が如く』は2005年にセガから発売されたPS2のアクションアドベンチャーゲーム。後のオープンワールドゲームに影響を与えたと言われるセガの名作『シェンムー』でのノウハウを活かして造られた。

 ゲームのコンセプトや内容から、大人向けのゲームとして開発された今作。キャバクラや裏カジノなど、繁華街で行われている裏社会のリアルティを上手く描かれている。ストーリーは不夜城である歌舞伎町をモデルにした架空の街「神室町」を舞台に、元ヤクザの桐生一馬が仲間の裏切りや死を乗り越えつつ、巻き込まれている事件の真相を解明していくことで盛り上がりを見せていく。

 舞台となる神室町は、箱庭形式の一つのフィールドとして作られており、ここを舞台にさまざまなイベントをこなしていく。巷で言うオープンワールドゲームのような箱庭ゲームでもある。

 戦闘は、RPGのようなシンボルエンカウントによる戦闘ステージに移行してから始まる。攻撃システムは基本的に素手による格闘攻撃が主流だが、ステージや道中で手に入れた武器を使って攻撃することも可能。正し、武器には耐久制限がかけられており、制限がゼロになると自動的に破棄するため、無限には使えない。

 成長システムは、溜めた経験値を心・技・体の3つの要素にそれぞれ投入することで、さまざまな能力を得ることができる。レベルアップすることで体力の上限値が増えたり、新しい技を覚えたりすることができる。

 サブイベントやミニゲームでは、上述のキャバクラや裏ギャンブルを始め、神室町にいる人々に話しかけられることで始められるものもある。それぞれクリアすれば、経験値や特殊なアイテムなどをもらうことができる。

【レビュー】
[仁義貫く漢のストーリー]
 今作で描かれるヤクザ(正確には主人公である桐生一馬のこと)というのは、カタギの人間には手を出さず、仁義のために愛する者や仲間たちを守ろうとする任侠のヤクザ。フィクション作品などで描かれている古き良き時代のヤクザである(全体的に描かれる内容も、勧善懲悪のものが多い)。

 ヤクザが主人公というと、グランド・セフト・オートシリーズ(以下:GTA)のような、「敵をバンバン倒して、裏社会のボスになる!」というような悪人のイメージがありそうだが、龍が如くではそういった悪人となるのではない。そういった内容を期待していると、肩透かしを食らうかもしれない。

 ストーリーの流れで、さまざまな伏線が張られつつも、最終的にそれらをしっかり回収し、1つの大作として充分なまとまりになっている。展開のテンポも良く、伏線のまとまりもしっかりしているので、自然と次の展開が待ち遠しいくらいにプレイするのが楽しくなってくる。

 ストーリー中のイベントには、一応謎解きのようなものもあるが、それほど難しいものではない。大体はしっかりとヒントが分かるように作られているし、どうしても分からなくても攻略サイトを少しだけ参照すれば済む程度のものになっている。特定のイベントで起きる戦闘もかなり白熱した造りであり、「ヤクザの世界ならありそうだな」と思わずうなずいてしまいそうな演出のものある。

 ヤクザを題材にしたという以外はそれほど目新しい要素はないのだが、うまくまとまっているストーリーは素晴らしい出来である。

[難があるサブイベントと戦闘システム]
 ストーリーについては特に不満はないのだが、サブイベントと戦闘システムの仕様については少々難がある。

 サブイベントは、神室町内にいる人々に声をかけたりすることで発生する。その発生したサブイベントの条件を満たすことでクリアとなる。ここまではよくあるサブイベントの仕様なのだが、いかんせん発生条件とクリア条件を導き出すのが少々手こずる。

 サブイベントは大抵ストーリーの一定期間内という時間制限がある。これは、RPGのテイルズシリーズや英雄伝説シリーズのサブイベントと同じで、発生時期を逃してしまうと2度とできない。そうしたサブイベントをすべてこなそうとすると、発生条件とクリア条件が自力では導き出すのが難しいものがあったりする。つまり、今作のサブイベントはいろいろと用意されているものの、それらを存分に楽しもうとするなら、素直に攻略情報を参照した方が手っ取り早いのだ。

 GTAのようにいつでもできるものではないので、手軽にやる分には物足りない。私はストーリーをクリアすることがメインだったので、サブイベントは「クリアできたらラッキー!」という感覚でやっていた。サブイベントはがっつりやろうとする以外はあまり楽しめるのものではないだろう(サブイベントの質自体が悪いわけではない)。

 サブイベントと同様に、戦闘システムにも難がある。

 まずロックオン機能がないため(もしくは不充分なため)、攻撃していると、明後日の方向に向かって攻撃してしまうことがある。複数の敵を相手にする事が多い今作の戦闘において、これは致命的である。

 一撃必殺の技を出せる「ヒートアクション」というシステムもあるのだが、発生条件がかなり限られているので、実際に使えるのは指で数える程度のものしかない。威力はそれなりにあるのだが、ストーリーを進めていくと敵の方もだんだん強くなり、ヒートアクションを狙って攻撃していくのが難しくなってくる。今作では複数の敵に囲まれることが多いので、無ロスシリーズでいう無双乱舞のような、周囲の敵を一気になぎ倒すようなヒートアクションがあると良かったのだが。

 なお、難易度は最初はNORMALで開始するが、途中の戦闘で3回連続でゲームオーバーになった際、EASYに選択し直して再戦することができる。難易度NORMALでも基本的に体力をこまめに回復したり、レベルアップで育成しておけば、あまり詰まることはないので、ゲームそのものの難易度はそれほど高い方ではない。

 だが、ストーリーを進めていくとザコ敵でもだんだん強くなるし、ボス敵の中には回避ばかりするでなかなか攻撃を当てることができない奴がいたりする。どうしても勝てないという場合にはEASYで再戦した方がいいだろう。

[位置の悪いカメラアングルと頻繁にあるロード]
 今作でよく批判されているのがカメラアングル。今作のカメラアングルは、神室町散策時でも戦闘中でもすべて固定アングルとなっている。神室町では、バイオハザードシリーズのように操作するキャラの位置によってさまざまな位置からアングルが変わるので、かなりわずらわしく感じる。

 神室町のカメラアングルが切り変わったり、敵との戦闘に入る際にロードが頻繁に入る。ロードの時間は数秒で終わるのだが、人によってはわずらわしく感じるだろう。特に戦闘前のロードはザコ敵との戦闘でも必ず入るので、それが戦闘を面倒にさせている原因にもなっている。

【総評】
 シリーズ第1作ということもあって、いろいろと粗があるものの、とても面白い作品。2014年現在、ナンバリングタイトルは5まで続いている龍が如くシリーズ。しばらく経ってから2をプレイして、どのような進化を見せてくれるのか期待したい。

 現在は1と2がセットになってHD移植された『龍が如く 1&2 HD EDITON』が、PS3とWiiUで発売されている。それらのハードでプレイしたい場合はそちらがオススメだが、中古で安価で買えるPS2版も決して悪くない。「PS2でも充分」というのであれば、安上がりで済むPS2版がいいだろう。


オリジナルティ:4
グラフィックス:3
サウンド:3
熱中度:3
満足度:4
快適さ:3
難易度:2

総合点:68


『龍が如く』公式サイト


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