共育学舎からのヒッチハイク体験記(2)

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 ついに共育学舎を去る日がきた5月30日。三枝さんを始め、共育学舎の方々と別れた後、ヒッチポイントに向けて出発。ヒッチポイントまでは、同じ滞在者のYさん(仮名)に軽トラで送ってもらった。

 ヒッチポイントに着いた後、事前に作成しておいた「田辺まで」と大きく書いたダンボールの看板を持ち、早速ヒッチハイク開始。

 車はちらほらと通っているので、ニッコリ笑顔で看板掲げてヒッチハイクするものの、ヒットせず…。まあ、バスが来るまで40分もあるので、そんなに焦ることではないのですが、こうもヒットしないと「なぜヒットせんのや…?」とぼやいてしまう。

 ふと気づいたのが、ヒッチハイクでおなじみの親指を立てるのをしてなかった。そこで、左手で看板を掲げ、右手で親指を立てた拳を突き出して、ヒッチハイク再開。

 ヒッチハイクを開始してから10分後。とある1台の中型トラックがヒッチポイントに停車。そのトラックの中から運転手さんが開口一番に…。

 「おう、兄ちゃん! どこまで行くんや?」

 ついにきたぁああああああああ!!!! 開始から10分でヒット。初めてのヒッチハイクとはいえ、ヒットできた。これはうれしい。

 で、先ほどの言葉に対して紀伊田辺駅までと答えると、運転手さんは「紀伊田辺か…。ちょっと待ってな」と、スマホで調べながらルートを確認。すると、「紀伊田辺ではない方向に向かうから、途中までしか乗せていけないけどええか?」とのお言葉が。「途中まででも乗せてもらった方がいい」というてつじいさんのアドバイスにならって、途中まで乗せてもらうことに。後々、私が和歌山・大阪経由で京都へ行くことを知った運転手さんは、海南市の方まで送ってくれることに。

 だが、トラックの中は荷物であふれかえっており、どう乗ればいいのか分からず。運転手さんが「荷物の上に乗ってくれ」と言うことで、荷物の上に乗ることに。まさかこのような形で車に乗るとは…(乗せてもらえるだけでもありがたいが)。シートベルトはというと、私が右手で支える形で、かけているように見せるだけ。運転手さん曰く「ポリ公に見つかったら、あかんからな」。ありえへん…。

 道中乗りながら、自己紹介。私を乗せてくれた運転手さんは、運送業のトラック運転手であるIさん(仮名)。大阪府出身の方で、現在は和歌山県内に住んでいるのだとか。

 Iさんは仕事で、新宮市から和歌山市へ移動する最中だったそうで、その時にヒッチハイクする私を見て、乗せたのだとか。Iさん自身ヒッチハイカーを乗せるのは初めてのこと。乗せてくれた理由を話してくれたのだが、「(周りに何もない)あんな所に立ってて、かわいそうやったから」とのこと。私は憐れんだ表情とか素振りをしていたわけではないのですが、そう思われていたとは予想外…。

 Iさんとは、道中さまざまな会話を楽しんだ。

 まずは農業のこと。私が共育学舎で農業をやっていたことについて、とても興味を持ってくれた。というのも、Iさん自身も自分の敷地で(食べる分だけの)農作物を育てているのだそうで。そういうこともあって、農業の話題はかなり盛り上がった。どんな農作物が育てやすいか、どんな獣害にあってしまったか、など興味深い内容ばかり。偶然とはいえ、ヒッチハイクで出会えた方と農業に関する会話をできるのはとても良かった。

 次に関西地方のこと。私は共育学舎への滞在経験や京都が好きであることから、関西地方についてとても興味がある。というよりは、もう関西を含めた西日本が好きと言ってもいいかもしれない。関西地方の地理のこと、関西弁の違いのこと、などいろいろと参考になる話でこちらも盛り上がった。やっぱり関西はいいなあ。

 そうした会話を楽しんでいくごとに、Iさんは私にとても興味を持ってくれていた。道中運転しながら、他の同業者の方に今回のヒッチハイクの出来事を誇らしげに語っていた。「今俺が乗せてるヒッチハイクの兄ちゃんはえらいで! 同年代であるおまえも見習えや!」との声が。横で聴いていた私は、さすがに恥ずかしかったが…。

 先方の都合で、海南市ではなく、有田市の簑島駅で降ろしてもらった。当初の予定だった紀伊田辺駅よりも、より和歌山市に近いところでの下車となった。

 ヒッチハイクで使ったダンボールは、Iさんが記念に欲しいということで差し上げた。私は今回のお礼として、共育学舎滞在中に造ったポン菓子もプレゼントした。Iさんは大喜びだった。

 Iさんと別れて、簑島駅の駅舎へ。有人改札だったので、窓口で京都駅までの切符を普通料金で購入。数分後に列車も到着したので、タイミングがとても良かった。


 こんな感じで、私の初めてのヒッチハイクは無事成功した。今回の以外の場所でヒッチハイクするかどうかは分からないが、とりあえず今回やって良かったと思っている。


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